ルーエンジャパンについて
ルーエンジャパンでは、カシミヤ原料に特化した繊維製品(セーター、マフラー、コート等)をアパレル企業、百貨店、量販店、繊維商社等へOEM・ODM供給しており、自社ブランド「W.I.N.S.」を中心としたカシミヤ製品の輸出・小売事業も行っております。
カシミヤ製品ならお任せください
ルーエンジャパンは中国の大手カシミヤメーカー数社と提携し、生産しています。各工場の特長を生かして最適な製品をお届けできる体制をとっています。昨今問題となっているカシミヤの混率不良に関しましては、各工場とも万全の管理体制のもと原毛の買い付けから製造までを一貫して行っている上、当社も各工場に対して定期的 に混率検査を実施しておりますのでご安心ください。さらに、不良品発生を防止するため各工場と生産管理工程の改善に関しての意見交換を実施することに加え、最善を期すためルーエンジャパン指定検品会社にて全数検品を実施して製品を輸入しております。

また、環境への取り組みの一環として2003年に無染色カシミヤ製品を開発いたしました。この製品はホワイトカシミヤとブラウンカシミヤの原毛を染色せずに製品化したものです。染色の際に排出される大量の染料廃液を出さないことに加え、染色による原料の損傷がないため最高の風合いを出すことに成功。環境に配慮しながら高い品質を実現した商品として、大変好評をいただいております。更にこの製品は、健康に害を与える可能性のある有害物質(発がん性染料、残留農薬、溶出重金属等100項目以上)に対する安全基準の国際規格である「エコテックス規格100」分類II(肌に接触する製品)の認定を2003年に受けました。まさに「身体にエコ、環境にもエコ」といえる製品です。
カシミヤとは
カシミヤとはカシミヤ山羊(ヤギ)から採れた毛または毛織物のことです。寒気や乾燥に強いカシミヤ山羊の細くて艶やかな毛は、古来より多くの人たちに暖を取る手段として愛用されてきました。
カシミヤ山羊は主に内モンゴル、 遼寧 ( りょうねい )、新彊(しんきょう)、山東( さんとう )、チベットなどの中国各地、外モンゴル、イラン等山岳地帯にて自然に近い状態で飼育されています。
原毛の色によって主にホワイトカシミヤ、グレーカシミヤとブラウンカシミヤがあります。内モンゴル地区では、カシミヤ山羊を一家族で数百頭飼育しており、大多数はホワイトカシミヤ です。

カシミヤ山羊の毛には、内側の細いウブ毛と外側の太い刺毛(さしげ)があり、カシミヤ製品の原料として使用するのはウブ毛のみです。カシミヤ山羊一頭から採れるウブ毛の量はわずかで、更にその中から細くて長い繊維だけ選別し、洗毛等の工程を経て最終的に一枚のセーターを作るには2 ~ 3 頭分のウブ毛が必要だといわれています。原毛( ウブ毛) の採取方法は羊のように刈るのではなく、金櫛で梳いて採ります。

カシミヤ繊維の特徴
カシミヤは、毛が細いため密度が高く、毛質が柔らかく手触りが極めて滑らかです。上品で絹のような光沢を持ち、保温性に優れています。「繊維の宝石」とも呼ばれています。
カシミヤは、古くから高級素材として親しまれ、セーターやマフラー等多くのアイテムに利用されてきました。
二つ目は、糸の太さが同じ場合、原料が細ければ細いほど一本の紡績糸に含まれる繊維は多くなります。そのため、紡績糸の中に繊維の隙間が多くでき、空気の包含量が多くなることが、実際に暖かくなる理由です。

原料から製品ができるまで
糸の製造
原毛を糸にするには、長い原料を梳いていくか、短い原料を紡いでいくかの2つの方式があります。前者の方式でできた糸は梳毛糸、後者は紡毛糸です。梳毛糸 の繊維は長くほぼ平行に並んでいて、光沢性に富み、表面毛羽が少なく滑らかです。一方、紡毛糸の繊維は比較的短く、方向もバラバラのため、表面の毛羽が多くフワフワしていて、暖かみを感じる糸になります。A.紡毛糸の作り方
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選毛 | 泥付原毛を肉眼で検査し、異物(ウール等他繊維を含む)混入の検査と原毛の状態によりランク分けする。 | |
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洗毛 | ランク分けした原毛を中性洗剤を入れたぬるま湯で洗う。 | |
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整毛 | 洗いあがった原毛から刺毛を取り除き、ウブ毛だけにする。 | |
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染色 | バラ毛染めとも言う。紡毛は糸染めをすると風合いが落ちるので必ずウブ毛の段階で染色する(ただし、場合によって糸染めすることもある)。 | |
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調合 | 使用する原料ロットを混合し品質を均一化し、エアでカード機に送る。 | |
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紡毛カード機 | 絡んだ繊維塊を針布の作用で解きほぐしウェブ状にする。 | |
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コンデンサー | カード機から送り出されたウェブ状の繊維を7mm~16mm幅のテープ状に分割し、ベルト(揉み革)の間に挟んで揉むことによって集束し粗糸にする。 | |
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精紡 | ミュール精紡機等のより粗糸を引き伸ばし所定の繊度まで細くし撚りをかけて単糸を作る。 | |
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撚糸 | 引き揃えた糸に撚りをかけ所定の糸を作る。 |
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選毛 | 泥付原毛を肉眼で検査し、異物(ウール等他繊維を含む)混入の検査と原毛の状態によりランク分けする。 | |
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洗毛 | ランク分けした原毛を中性洗剤を入れたぬるま湯で洗う。 | |
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整毛 | 洗いあがった原毛から刺毛を取り除き、ウブ毛だけにする。 | |
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調合 | 使用する原料ロットを混合し品質を均一化し、エアでカード機に送る。 | |
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梳毛カード機 | 絡んだ繊維塊を針布の作用で解きほぐしラップ(紡毛はウェブ状)にしてスライバー(篠)を作る。 | |
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ギルボックス | 針を櫛状に多数植えたギル(針板)群とローラーからなり、スライバーのダブリング(複合)とドラフト(延伸)によってスライバー中の繊維を平行化し、均斉にする機械。 | |
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トップ | スライバーをコマ(TOP)の形に巻き取った中間製品。トップの状態で染色する場合もある。 | |
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精紡 | リング精紡機によりスライバーを引き伸ばし所定の繊度まで細くし撚りをかけて単糸を作る。 | |
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撚糸 | 引き揃えた糸に撚りをかけ所定の糸を作る。 |
ニットの製造
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原糸準備 | 梳毛糸または紡毛糸を準備する(糸染めを行う場合もある)。 | |
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編み立て | 編み機やインターシャ等で編む。 | |
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パーツ検査 | 出来上がったパーツは目落ち、汚れなどを検査する。 | |
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リンキング | 各パーツを繋ぎ、全体を組み立てる。 | |
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検査 | リンキング外れ、目落ち、汚れなどを検査する。 | |
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縮絨・風合い出し | 風合いの良し悪しを決める。 | |
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乾燥 | 熱風乾燥機で乾燥する。 | |
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仕上げ | スチームアイロンでセットする。 | |
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検針 | 金属異物(針等)を検査する。 | |
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最終仕上げ | 外観チェック、たたみなど。 | |
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包装 | 製品を袋つめなど包装する。 | |
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最終検針 | 金属異物(針等)を最後に検査する。 | |
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出荷 | 出荷先に発送する。 |
織物
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整経機 | 製織準備のために経糸を織物の設計に応じて所定の幅に均整に配列し、ドラムに巻き取る。 | |
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ドローイング | 整経した経糸1本1本を織機の経糸開口装置に用いる綜絖(そうこう)の穴に通し、経糸を決められた密度に織るための筬(おさ:櫛状の金属製用具)に通す。 | |
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製織 | 緯糸を織機で打ち込み、生地に織上げる。 | |
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補修 | 糸端の始末、結び目の処理等、整理工程に通せる状態にする。 | |
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染色 | 染料槽にロープ状にした織物を2本のローラーの間を通す等の方法で染色する。 | |
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洗縮絨機 | 高速洗機に縮絨機能を加えた合理化機で、汚れ落しと風合い出しの両方を行う。 | |
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幅出し機 | 織物の両耳を保持して幅を整える機械。 | |
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起毛 | 針布ローラーで毛羽を立てる。 | |
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アザミ起毛 | アザミの実を埋め込んだローラーで穏やかに起毛する。高級品に用いられる。 | |
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剪毛 | 毛羽の長さを刈り揃える(シャーリングともいう)。 | |
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蒸絨機 | 多孔シリンダーに織物を巻き込み、高圧釜に入れて真空とし、次に蒸気を加える。その後外気を吸引して冷却する。高圧、高温で処理するため、より強力なセットができ、耐久性のある光沢、形態安定性が得られる。 |
カシミヤ製品の取り扱い方法
- カシミヤに限らず毛は湿気を吸いやすく、何日も着続けると疲れてきますので、1日着たら2~3日休ませ、湿気を発散さ せて繊維の疲れを取ることが必要です。毛玉防止にも効果があります。
- カシミヤはとても柔らかな繊維ですので、着用しているとよく摩擦されやすい部位( 袖、脇等) に毛玉( ピリング) が発生し ます。1 の項目を守るとともに、目立ってきた毛玉は毛玉取り器等で処理しましょう。
- ホコリ等がつくと弾力性、保温性、吸湿性、通気性を失うことがありますので、着用後はブラッシングをしてください( ブ ラシは天然の毛でやわらかいものがおすすめです)。セーターの場合は( あまり強くない) 粘着テープで表面を軽く叩いても効果 があります。
- カシミヤは虫に食われやすく穴あきの原因になりますので、保管する場合は必ずクリーニングし汚れ等を完全に落としてか ら収納すること。防虫剤は空気より重いので衣類の上に置きます。また、異なる種類の防虫剤を一緒に入れると、化学反応によ り液化してシミの原因になりますので、必ず一種類の防虫剤を使用してください。なお、収納場所は直射日光が当たらず、湿気 の少ないところが最適です。年に1 ~ 2 回、天気の続いた日に虫干しを行い、保管中に吸った湿気を取り除きます。この時防虫 剤の補充も行うと効果的です。
